ADHD傾向のある娘ですが、2歳を過ぎた頃から度々熱性痙攣を起こしていました。
発達障がいの子供の方がそうでない子供よりも「てんかん」を発症しやすいらしいという事を知ったのは娘が痙攣も起こさなくなった、ほんの数年前です。
*このサイトでは医学的情報の発信は極力控えたいので(らしい)と表現させて頂きます。
小児によく見られる熱性痙攣ではなく「てんかん」であると診断された時そして脳波検査の話をします。
熱性痙攣

娘が初めて痙攣を起こしたのは2歳2ヶ月の時。下の子の妊娠6ヶ月目の頃です。私は用事があり娘を私の実家に預けて出かけていました。
帰宅途中のバスの中で、留守番電話にメッセージが入っていることに気づきました。再生すると救急隊員からで
「娘さんが痙攣を起こしたので、今救急車で◯◯病院に運んでいます。」
とのこと。
実はこの前日、娘は、父が使っている補聴器のボタン電池を飲み込み救急車で搬送されたばかりでした。ですから、救急隊の留守番電話を聞いた時 「え?あれ?これは昨日の留守電かな?」 と混乱しました。しかしよく聞くと、搬送理由が違います 「けいれん?何?ええっ?2日連続で救急搬送?!」
私は走らないよう気をつけながら、車を取りに実家へ戻りすぐに病院へ向かおうと急ぎました。家の前まで来るとちょうど、病院に付き添った母がぐったりした娘を抱え、タクシーから降りるところでした。
痙攣は脳にダメージを与えることがあるので、5分以上続いたり、初めての発作の時は救急車を呼びます。そのことを知っていた訳ではありませんが、初めてことで対応の仕方も分からず発作自体は数十秒程度でしたが、母は救急車を呼んだのです。
幸いこの日は高熱による熱性痙攣ということで、解熱剤を処方され自宅療養で済みました。
熱性痙攣は急激な体温の上昇、高熱になる時に、脳の処理が追いつかず痙攣発作を起こすそうです。病院で教わった発作を起こした時の対応は次の通りです。
医療に関わることなので、まだ痙攣を目の当たりにしたことない方の万が一の時の参考程度にしていただけると良いと思います。一度でも痙攣を起こしたことがあるのであれば、かかりつけの医師によく確認しておきましょう。痙攣を起こす我が子を前にすると慌ててしまいますが、まず嘔吐の可能性があるのでまず身体を横にします。その上で
- 発作を起こしている時間を測る(何秒〜何分)
- 足や腕がガクガク動く場合左右対称または非対称か
- 目や顔の動きはどうか
- 発作の後意識があるかどうか(眠っているだけかどうか)
これらのことを、後で病院を診察した際に質問されるのでよく観察しておきます。詳細を伝えることができると診断に役立ちます。そして自分が留守の時のために他の家族にも共有しておくと良いでしょう。
当時は頻繁に発作を起こさないようにするため、発熱時37.5度を越えたら予防のための坐薬を使用するように言われていました。現在は投薬の基準が変わったそうで何より。
後にお話ししますがこれがまた大変なのです…(泣
この時以来娘は、高熱を出す度に痙攣を起こすようになりました。
一度だけの無熱性痙攣
娘は幼稚園の「満三歳児保育」に通っていたのですが、通い始めて半年ほど経ったある日のことです。
担任の先生から

◯◯ちゃんなのですが…。
突然フラフラと壁に向かって歩き出して、壁をガリガリ掻き出したんです。
普段そんなことをする◯◯ちゃんではないので、声をかけたのですが、
反応が無いし目も合わないんです。
またフラフラと椅子に戻ると、『頭が痛い…』と言って机に伏せて寝てしまいました。
お熱はありませんが、心配なのでお迎えに来ていただけますか。
と連絡がありました。
先生が娘の変化に気づいてくださって、本当に有り難かったです。ただ単に「具合が悪そう」というのではなく、これは普段と何か違う、変だと判断しその様子を詳細に伝えてくださったこと。それを医師に伝えられたことは、診断を下す一つの判断材料になったと思います。
最初に痙攣を起こした2歳2ヶ月から、この時までの一年の間に計4回熱性痙攣を起こしそれまではかかりつけの個人病院に通っていましたが、一度検査をした方が良いでしょうと大学病院を受診することになりました。
幼い子の「脳波検査」

娘が痙攣を起こす時はいつも発熱を伴っていたため、小さい子に起こりがちな「熱性痙攣」だろうとの診断でした。「おおよそ5歳くらいには落ち着いてきます」と言われていて、風邪を引くと風邪薬と痙攣予防の『坐薬 ダイアップ』をセットで処方されていました。
しかし今回、発熱がないこと、壁をガリガリ搔く奇行、意識が朦朧として意思疎通が図れなかった
これらのことから「てんかん」を疑いCT・MRI・脳波などひと通り検査をすることになりました。
脳波検査は頭にペタペタとコードを貼り付けて検査をします。出てきた波形に「てんかん波」が現れていれば「てんかん」と診断されます。
この時正確なデータが取れたわけではありませんが、度重なる熱性痙攣とやはり今回の娘の奇行は無熱性痙攣によるものであろうとのことで、後に「てんかん」と診断されました。
なぜ正確なデータが取れなかったのか、その理由はこの脳波検査にあります。じっとしていられない幼い子にはとても大変なのです。
まず1時間近くじっとベッドに横になっていなければなりません。CTもMRIも動いてはいけないのは同じですが、脳波検査の場合完全に眠ってしまったり、横にはなっていても起きていて動いてしまうと波形が乱れるため正確なデータが取れません。
そのため検査の前の注意事項として検査前日は遅くまで起きて睡眠不足にしておいて下さいとあります。寝てしまう前の ”ウトウト状態” の時に「てんかん波」が出るそうです。
小さな子にそれは無理なのでお薬が処方されます。
薬が効かず寝てくれない娘
睡眠不足で臨んだ検査当日、処方される睡眠導入剤…その薬が坐薬。
(現在は分かりませんが当時はそうでした)
これは先生の方針なのか、病院の方針か分かりませんが「お母さんが坐薬を入れてください」と病院で手渡されました。
何年か通ううちに、看護師さんがやってくれるようになったのでもしかしたら当時の先生のご意向だったのかも知れません。私はこの坐薬を入れるのがとても苦手でした。
娘は嫌がって泣き叫び、お尻に力が入るので余計に薬は入っていってくれません。なだめすかしてやっとの思いで入れても、薬が効き始める前に「トイレに行きたい!」と便意をもよおし出してしまいます。それでもたまには、薬が溶けてくれることもありました。
ところが ……娘に限ってはちっとも眠くなってくれないのです。
先生によれば、稀に眠くならずに逆に興奮状態になってしまう子がいるそうでまさに娘はそのタイプだったのです。
眠くはならないのに変に薬は効いていて、ハイテンションではしゃぎながら足元はフラフラ、今にも転びそうな状態で病院内を走り回るのです。周りの迷惑になるため、娘を抱えて駐車場の車の中で待とうと移動を試みます。腕の中で身をよじり大暴れ、今まさに海から釣り上げたカツオを両腕に抱えている感じです。
そんな状態で、もちろん大人しく車に乗っていてくれるはずもなく、車の中でも大暴れします。「脱走を試みる娘を車に軟禁する母」にしか見えないので周囲の目も気になります。早く寝てくれとただ祈るばかり。最終的に、疲れ果て寝てしまいずっしりと重たくなった娘を抱え検査をしてもらいに大急ぎで検査室に戻ります。
上手くいけばそのまま検査してもらえますが、娘が検査予約時間に検査できる状態にない場合当然ですが順番を飛ばされて次の患者さんが検査していることもあります。そうなるとせっかく寝たのに、待つしかありません。
そこまでして、やれやれ検査が終わった後に言われるのが

熟睡してしまったのでちゃんとしたデータが取れたかどうか…分かりませんね
もしくは

途中で起きてしまって…充分なデータが取れてないかも知れません
睡眠導入剤の行程があるため、検査の予約時間より30分以上前に病院にいなければなりません。こんな具合で、時間通りに検査もできない事が多かったので、検査の日はほぼ一日潰れました。弟が生まれてからは可能な限り母に付き添ってもらったり、お留守番ができるようになれば、母と自宅で待ってもらうこともありましたが、一人で二人を連れて行かなければならない時それはもう悲惨でした。
娘が大きくなるにつれ脳波検査は楽になりましたが、今だに小さな頃の検査のたびに繰り広げられる苦行のようなあの時間は忘れられません。この時から定期的に、二十歳になるまで脳波検査は続きました。
脳波を読み解ける先生がいない
娘が通っていた大学病院には脳波の波形を読み解ける、常勤の先生が一人しかいませんでした。そのため脳波検査をした1〜1ヶ月半後に、検査結果を聞きに再度来院します。娘が6歳の時に引越し転院をしましたが、そちらの病院に至っては常勤の先生がおらず、先生が確か月に1度程度しか勤務日がなかったと記憶しています。
そのため検査をしても、次の来約3ヶ月後の受診の時に結果が分かるというものでした。関東の大きな市の公立病院でそんな具合です。
大変な思いをして検査したものの、正確にデータが取れたかどうかも怪しいそんな検査の結果を何週間も何ヶ月も経ってから聞く…。もどかしい以外の何物でもありません。
高熱を出さないように、発熱したときはとにかく痙攣を起こさないように私に出来ることをするだけです。
たまたま我が家の近くの病院がそういう状況だっただけで病院によっては、常勤で脳波検査の波形を読める先生がいてすぐに検査結果が分かるところもちろんあります。実際何年も通ううち、気づいたら主治医の先生が脳波を見て解説をして下さっていたのでスキルや経験年数などによるみたいです。
「脳波検査」の頻度
娘が「恐らく『てんかん』でしょう」と言われたのは、最初に検査をしてから1年以上経ってからのこと。幼稚園での発熱がない状態での奇行を「無熱性けいれん」としその後何度も脳波検査をする中で「強いて言えばこの辺の波がそうかな…」と言える「てんかん波」が見て取れたとのことで診断されました。
私にとって「恐怖の脳波検査」でしたが、てんかん発作を抑えるため毎日朝晩服用する薬が決まり発作が落ち着いてきたら、3ヶ月に1回、半年に1回程度へと減っていきました。
落ち着きのない娘でしたが、流石に小学校3.4年生ともなれば検査の時くらいは、大人しく寝ていられるようにもなり…いや逆に、完全に寝てしまわないように注意するくらいでした。
また幼い頃のことですが、小さい子が一人で薄暗く窓の無い検査室の、分厚い扉の向こうで検査をするとなるとお子さんによっては怖がってしまうかも知れません。そのため、検査技師の方によって「お母様も中に入って良いですよ」と案内されることもありました。ただ、一方で幼い子ほどお母さんがいると、ついお喋りをしたくなってしまうことがあります。そうなると正確なデータが取れないので「外でお待ちください」と言われることも。
子供の年齢や様子を見て判断し、声をかけて下さっているようでした。その点娘は好奇心旺盛なので、ワクワク喜んで検査に臨んでくれましたし私がいるとお喋りしてしまう方のタイプでしたから、私は外で待つことが多かったです。
検査待ちの間
検査には1時間ほどかかるため、娘が分厚い扉の向こうに行ったあと束の間ほっと一息つける時間でした。待つ間、検査室の前にくる他の患者さんを見ていると検査に送り出すまでが大変ではあるものの、その結果にドキドキ不安になることもなく定期的に淡々と検査するだけの私たち親子は気楽なもんだなと思っていたものでした。
「てんかん」に始まり、その後息子と二人心療内科にかかる事になり病院との長い長いお付き合いは今もまだ続いています。そして子供たちの通院が終わるのを待たず高齢の両親の通院が始まりました。気が滅入ることも多いですが、それでもうちは皆んな軽症の通院そう思うと愚痴を言うのは恥ずかしい…
でもでも…長い待ち時間子供が小さいうちは特に、解放される貴重な数十分間その時間に何をするか楽しみにするくらいが良いかもしれないですね(小さな兄弟がいるとそうもいきませんが)
付き添いのお父さんお母さん頑張れ!と勝手にエールを送ります(笑

