通信制高校の仕組みを知ろう|単位・学費・スクーリングのこと

ADHD娘の子育て

通信制高校への進学を考え始めた時、まず気になるのが「そもそもどんな仕組みなの?」という疑問ではないでしょうか。

「本校?サポート校?スクーリング?」
「毎日学校に通えるかな」
「不登校で勉強から離れているけどついていけるかな」

この記事では、卒業の条件から学費の構造まで、知っておくと安心できる基本中の基本をシンプルにまとめました。

卒業するための3つの条件

通信制高校を卒業するためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

① 74単位以上の取得

国語・数学・理科・社会などの必履修科目を含む、74単位以上を取得すること単位を取るには、レポート・スクーリング・テストの3つをクリアする必要があります。
この3つをセットで乗り越えて、はじめて単位として認められます。
なお、取得できる卒業資格は全日制高校と同じ「高校卒業」です。

レポートはパソコンで動画を視聴しながら回答を選択して送信するスタイルの学校が多いようです。


書字障がい(LD)
のある娘には、これが本当に合っていました。
書かなくていい、タブレットで回答を選択、入力して答えるだけ。
それだけで、提出物が期限に間に合うようになったのです。

中学時代はあれほど苦しんでいた提出物が、するすると出せるようになっていく。娘は少しずつ、自信を取り戻していきました。

息子の学校も、日々のレポートはタブレットで回答、送信でした。
点数が低かった場合は再提出が可能で一度で完璧でなくてもいい。
やり直しができる。それだけで、ずいぶん気持ちが楽になったようです。

期末のテスト内容は学校やコースによるかとは思いますが、息子の在籍していたコースは基本的な問題が多く、マークシート形式がほとんど。
追試もありこちらも一発勝負ではありません。

出席する、提出する、試験を受ける。

この基本的なことができれば、ちゃんと単位は取れます。

② 3年間以上の在籍

単位が早めに揃っても、3年間(36ヶ月以上)在籍しないと卒業できません。転入・編入の場合は、前の高校の在籍期間も合算されます。

③ 30単位時間以上の特別活動

ホームルームや学校行事、部活動などへの参加です。最近はオンラインで参加できる学校も増えています。

「本校」と「普段通うキャンパス」の違い

多くの通信制高校はこういう構造になっています。
本校は卒業資格を出す正式な高校で、キャンパス・学習センターは普段通う場所として授業やサポートを受けるところです。

例えば、東京のキャンパスに通っていても、卒業証書は北海道や沖縄の「本校」から出ることがあります。

スクーリング(単位取得に必要な対面授業)のスタイルも学校によってさまざまです。

・登校型(週1〜5日)
・集中型(年数回・数日間)
・本校スクーリング(宿泊型)

などがあります。注意が必要なのが本校スクーリングです。

月に1日しか登校しない学校の多くは、年に1回・本校に数日間宿泊するスクーリングが必須になっているケースがあります。本校が遠方にある学校も多く、交通費や宿泊費がかかることも。
事前にしっかり確認しておきたいポイントです。

息子が選んだ学校は全国にキャンパスがあり、普段通うキャンパスのホームルームに出席するだけでスクーリングの条件が満たされました。宿泊なしで通えたのは、当時の息子にとって本当に助かりました。

サポート校って何?

ここが一番混乱しやすいポイントです。
サポート校は法律上の「高校」ではなく、通信制高校の勉強や生活を支援する民間施設です。
そのため、サポート校だけでは高卒資格は取れません。通信制高校にも同時に在籍する必要があります。

例えば、KTCおおぞら高等学院などがこれにあたります。
サポート校は学習や生活面をサポートする塾のような機関で、卒業資格は提携する別の通信制高校が出します。

学費の構造について

通信制高校には大きく分けて2つの構造があります。

ひとつは、通信制高校そのものが全国にキャンパスを持つタイプ
クラーク記念国際高校やN高等学校がこれにあたります。卒業資格もその学校が出します。
学費は「本校費用+各コース費用」の2本柱です。

もうひとつは、サポート校と通信制高校がセットになっているタイプ
この場合、「サポート校の費用と通信制高校の費用」それぞれ別の機関に支払うことになります。

どちらも「2本柱」に見えますが、同じ学校内での費用分担なのか、別々の機関への支払いなのかの違いです。
「へぇ、そうなんだ」くらいに思っていただければ大丈夫かと思います。

我が家では候補に上がらなかったのですが、公立の通信制高校は年間約3〜5万円とリーズナブルです。
私立は年間30〜100万円程度と幅があり、選択するコースや登校日数によって変わります。
大学進学に特化したコースや留学などを目指すグローバルコース、プログラミングなどITについて学べるコースは高くなります。

2026年度から就学支援金制度が大きく変わりました。所得制限が撤廃され、世帯年収に関わらずすべての家庭が対象になりました。私立通信制高校への支給上限額も年間約29.7万円から33万7,000円に引き上げられ、多くの学校で授業料がほぼカバーできる水準になっています。ただし就学支援金の対象は授業料のみで、入学金・施設設備費・教材費・サポート校の費用は対象外です。サポート校を併用する場合はサポート校側の費用が全額自己負担になる点も覚えておきましょう。制度は今後も変わる可能性があるので、最新情報は文部科学省や志望校の事務局に確認することをおすすめします。(2026年時点)

息子の学校を例にすると、全生徒共通の本校学費にプラスして、コースの学費がかかる仕組みでした。1年生の間は登校日数が少なかったため、比較的費用を抑えられました。
まずは本人が無理なく通えるコースから始めて、慣れてきたら変更を検討する。そういう柔軟な使い方ができるのも、通信制高校の魅力のひとつです。

説明会では「合計でいくらかかりますか?」と必ず確認することをおすすめします。
パンフレットの金額だけでは、全体像がわかりにくいことがあるからです。私は何度先生に確認したかわかりません(笑)。

通信制高校にはさまざまなタイプがあり、子供の状態ややりたいことによって向き不向きが大きく変わります。専門学校タイプ・大学進学タイプ・学校生活重視タイプ・IT系タイプなど、タイプ別の特徴と選び方は次の記事でくわしくお話しします。

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